プロフィール

小宮信夫(こみや・のぶお)
立正大学文学部
  社会学科教授(社会学博士)
ケンブリッジ大学大学院
  犯罪学研究科修了
小宮信夫の犯罪学の部屋

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    犯罪は予測できる=犯罪社会学×犯罪心理学

最新情報

「相模原事件」についてのコメントがThe New York Timesに掲載されました。日本のマスメディアとは違った切り口です。

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子どもの連れ去り防止の記事が週刊女性に掲載されました。

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「いじめ」に関する論考が【日経DUAL】に掲載されました。

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★ ニセの地域安全マップにご注意ください。

正しい地域安全マップには2つの条件が必要です。
1 「入りやすい」「見えにくい」というキーワード ∵ 未来の犯罪を予測(危険性を測定)するための判断基準
2 写真 ∵ 写真は景色を再現したもの(マップづくりは、景色解読力の向上という「人づくり」であって、地図の作製という「物づくり」ではありません。犯罪者は、地図ではなく、景色を見ながら犯罪を始めるかどうかを決めています。子どもも、地図ではなく、景色を見ながら歩いています)。

犯罪は予測できる(新潮新書)

★間違いだらけの防犯常識と犯罪学の最先端
「犯罪は予測できる」(新潮新書) 
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1 防犯常識のウソ
 事件の九割は未解決、「地域安全マップ」は偽物ばかり、防犯ブザーは鳴らせない、住民パトロールは弱点を突かれる、街灯は犯罪者を呼び寄せる、監視カメラに死角あり、「いつも気をつけて」は無理な注文、「人通りの多い道は安全」ではない、ほか
2 進化する犯罪科学
 人はなぜ恐ろしい罪を犯すのか、デザインが犯行を押しとどめる、死体は雄弁に語る、最先端テクノロジーで未来を守る、ほか

犯罪機会論とは

 犯罪学は、刑法、加害者、被害者という未開の領域を、一つひとつ順番に開拓してきた。そして、最後にたどり着いた未開地が犯行空間である。
 犯行空間を対象とする学問は、「犯罪機会論」(Crime Opportunity Theory)と呼ばれている。空間にちりばめられた機会に注目するからだ。
 では、犯罪の機会(チャンス)とは何か。それは、犯罪が成功しそうな雰囲気のことである。そういう雰囲気があれば、犯罪をしたくなるかもしれない。しかし、そういう雰囲気がなければ、犯罪をあきらめるだろう。つまり、この雰囲気の有無が犯罪の発生を左右するのである。
 人々の間では、犯罪の動機があれば犯罪は起こるというのが常識になっている。しかし、それは間違いだ。犯罪の動機があっても、それだけでは犯罪は起こらない。犯罪の動機を抱えた人が犯罪の機会に出会ったときに、初めて犯罪は起こる。それはまるで、体にたまった静電気(動機)が金属(機会)に近づくと、火花放電(犯罪)が起こるようなものだ。
 ――このように犯罪機会論では「機会なければ犯罪なし」と考える。
 では犯罪の機会、つまり犯罪が成功しそうな雰囲気は、どのようにして生まれるのだろうか。
 雰囲気を醸し出すのは、場所であり、状況であり、環境である。したがって、犯罪が成功しそうな雰囲気を作り出す場所・状況・環境には、何らかの特徴があるはずだ。その特徴こそ、犯罪の動機を抱えた人に、犯罪が成功しそうだと思わせてしまう条件なのである。

 
 犯罪機会論が学問の表舞台に登場したのは20世紀後半のことである。
 もっとも、抽象的な理論だけでは犯罪機会を減らすことは難しい。実際に犯罪機会を減らすには、理論の操作性を高め、だれでも、いつでも、どこででも理論を実践できるようにする必要がある。
 そこで、犯罪機会論の内容を単純化し、日常生活で手軽に活用できるようにしたのが「犯罪抑止の3要素」である。

           → 「犯罪抑止の3要素」の表はこちら

    犯罪は予測できる=犯罪社会学×犯罪心理学

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